麻布十番にて季節の色彩、素材の香り、繊細な味わいを提供する製造室のある和菓子販売店。
創業明治六年からの伝統と歴史を誇る岡埜栄泉総本家の新たな代表店舗である。
デザインに関しては、商品が美味しそうに見えるプランを追求した。天板は和菓子が映える栃の木を選定し、ガラスショーケースは上生菓子が最もきれいにみえる高さとした。陳列棚は一部可変とし、積み重ねることで和菓子に躍動感が生まれている。ゆったり座れる待合椅子も用意し、コンパクトな売場でも和菓子に対する感動を助長する仕組みを散りばめている。また、オープンな製造室をつくることで香りとシズル感が歩行者やお客様を刺激している。サイン・アクセントとしては、日本の季節感と和菓子の透明感や柔らかな色調の透過性素材を重ねることで表現しており、ブランディングとして商品パッケージデザイン等にも同様のデザインを施し、控えめながらもエネルギー溢れる和菓子の世界観をつくることに成功している。